写真展『帝のまなざし 京都の御所と離宮』にご来場頂き、誠にありがとうございました。
今回六本木ミッドタウンで開催していた写真展が、大阪で開催中です。
関西の方は是非足を運びください。
三好も連日会場におります!
トークショーも随時行う予定でおります。
よろしくお願い致します!
今回は三好が大阪にいるため、助手が書かせて頂きました。
開催期間 2011年9月30日(金)〜2011年10月6日(木)
富士フイルムフォトサロン大阪
大阪府大阪市中央区備前町3-5-11 富士フイルム大阪ビル1F
TEL 06-6205-8000
写真展本日で終了です。
たくさんの来場ありがとうございました。
会期中、できるだけ毎日会場に居てみなさんとお話をさせて頂きました。
プロカメラマンを含め全ての方が、
「フィルムで撮ったの?」
という質問でした。
全てデジタル一眼(35mmフルサイズ)で、印画紙にプリントしたものです。
次は9月30日から10月6日、富士フイルムフォトサロン/大阪へ巡回。
11時と13時にギャラリートークがあります。
東京では11月18日から12月1日、新宿エプサイトにて小笠原の写真展が予定されています。
連日ギャラリートークやっています。
決まっている時間は、
16日(金)18:15〜
17日(土)15:00〜
18日(日)15:00〜
それ以外でも1日4〜6回やっています。
15分程度、会場内で写真の解説をしながら皆さんと一緒にまわります。
ぜひ参加ください。
いよいよ写真展始まりました。
大型プリント90点が並ぶ様はスゴイです。
こんなに迫力がでるとは自分でも驚きです。
写真のチカラです。
会場に足を運んで美しい日本文化の神髄を楽しんでください。
僕も午後2時前後には会場でいます。
トークやサイン会もやる予定です。
是非来てください。
撮影秘話はコチラ
フジフイルム スクエア企画展
『帝のまなざし 京都の御所と離宮』
2011年9月9日(金)〜9月21日(水)
10:00〜19:00(最終日は16:00まで)会期中無休 入場料無料
会場 フジフイルムスクエア
107-0052
東京都港区赤坂9丁目7番3号(東京ミッドタウン)
03-6271-3350
撮影秘話・修学院
雪見の宴
後水尾上皇も、東福門院と一緒に楽しまれたであろう、
雪見の宴。
▲上御茶屋 土橋 水の色も翡翠のよう。 2009年2月17日撮影
一年間の撮影の中で、
最も苦心したのは、雪のシーン。
桜や紅葉は待てば必ず撮れる。
京都でも最近は、雪がめったに降らない。
新聞社の担当者が天気図を見ながらまめに予報してくれた。
まるで土門拳の「雪の室生寺」のような緊張した気分だった。
待っても、待っても降らない。
東京や大阪では降っているのに・・・。
もう今年はダメか、
ということは一生撮ることができないのか、
とあきらめかけた時、
そのときはやって来た。
小雪が舞う中、必死で石段を駆け上り、
息を整える間もなく、
緊張で震える手で、シャッターを切った。
数枚撮って、池の淵に降りてきた時には、もう止んで、
出現した太陽に、積もった雪も、
みるみる解けてゆく。
一瞬の雪だった。
しかし、撮った!
ついに撮った!
手を取り合って、喜びたい気分だった。
京都の御所と離宮②「仙洞御所・修学院離宮」
朝日新聞出版
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撮影秘話・修学院
表総門
めったにみられない美しい門の姿をカメラに収めることができた。
改修を終えたばかりで竹が黄金色に光っている。
近寄ったり、引いてみたり、
いろいろなアングルで夢中で撮った。
ここまで完璧につくり込むのか。
竹と竹の間にすき間すらない。
これぞ、京の職人技!
感動した。
でも一週間後には、雨にぬれて、この輝きはなくなった。
落ち着いたいい風情になっていた。
▲表総門
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撮影秘話・桂離宮
お菓子
宮中や離宮では茶会が度々行われた。
そんな時、どうやって客人をもてなし、
どんなお菓子が出されたのか。
そして帝は何を召し上がられたのか。
老舗菓子店「虎屋」には、
宮中からの注文書が記録されている。
でも、さらに宮内庁の方に聞いてみると、
その注文書の品は、お持ち帰りの土産だという。
では、帝はお茶と一緒に、何を召し上がられたのだろうか。
結局、「おこぶ」では、ないか?
という話もあったが、解からないままにに終わった。
いろいろな人にも聞いてみたが、今だ答えはない。
ちゃんとした記録もないし、知る人も今はいない。
▲松琴亭茶室
京都の御所と離宮③「桂離宮」
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撮影秘話・桂離宮
円座
当時の様子、気配を伝えたい。
腰掛けに円座を置いた。
初めは、お茶会などに使われるものを置いてみたが空間があきすぎてバランスが良くない。
そして調べていったらこういう場所では五重でなくてはなく
七重の大きな特別なものが置かれるという。
なんとか手配をしてさまになったのがこちら。
水の撒き方もどこまで濡らして良いのか。腰掛けの下まで濡らすものなのか。
柱は濡れてしまっても良いのか。
どうやって濡らせばうまくできるのか・・・。
京都の名店骨董商「近藤」のおかみさんに話をうかがいに行った。
「見た目によろしいように」とのアドバイスを頂いた。
▲御腰掛軒内
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撮影秘話・桂離宮
屋久杉の廊下
▲中書院と古書院をつなぐ折曲り板門廊下
桂離宮の中には多種類の木材が使われている。
珍しい舶来のものが目を引くが、
僕が気に入ったのは、この廊下。
細かい木目が連なり逆光に光る。
一目見て屋久杉ではないかと思い、
宮内庁の方に調べていただいた。
1662年頃に造られた、この別荘。
はるばる運んでこられた屋久杉。
その時代の人の気持ちを写し撮りたいと思い、
自分で念入りにハケと布で、磨きあげて撮った。
アングル探しに苦心した。
カメラの高さが数センチ変わるだけで、光り方が変わってしまう。
京都の御所と離宮③「桂離宮」
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撮影秘話
宮廷の庭(6)
▲京都御所 皇后宮御常御殿 中段の間襖絵に描かれた椿。
宮中で盛んだった椿の栽培を調べているうちに、
奥深い椿の世界に魅せられた。
椿図鑑に載る数ある花の中で、
一番気に入ったのがこちら。
▲福江島の野生のヤブツバキの突然変異体
「玉の浦」
長崎五島列島でこの椿を探した。
そして、古木を見つけた。
土門拳の頭の中には椿の写真集の計画があったのかもしれない。
足摺岬には仏像ではなく、
椿を撮りに来ていたと、
四国八十八ヶ所の寺の住職に聞いたことがある。
屋久島からも椿を採集して、
持ち帰る姿が撮られている。
修学院では、かわいらしい「わびすけ」を撮っている。
▲1976年平凡社刊 太陽の姉妹誌「季刊アニマ」『椿』
土門拳撮影「修学院離宮のわびすけ」
土門さんの時代、大型カメラでは撮りづらかった小さな花。
デジタルカメラなら、そんな花の色も、ありのままに撮れる。
土門さんが作りたかったであろう椿の写真集。
全国の原生木を巡って、
僕が撮ってみたいな・・・。
京都の御所と離宮①「京都御所」
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